|
アンジェロ・ガイヤは、今日のイタリアワインの隆盛に最も貢献した人物です。ガイヤ家は、1859年からバルバレスコ村でワイン造りを営んでいます。品質重視の姿勢はイタリアではごく早い時期からで、アンジェロの父ジョヴァンニの代で、ガイヤは既に国内で
有名なワインメーカーだったそうです。アンジェロがカンティーナに入った1961年から、ガイヤのワインは更に大きな変貌を遂げます。その時既に、彼の目は世界に向いており、ボルドーやブルゴーニュの高級ワインが持つ、真にエレガントなスタイルをネッビオーロというブドウで造り上げることを目指したのです。
最初に目をつけたのが、「バリックの導入」でした。今でこそ高級イタリアワインの常識であるフレンチオークを使ったバリック熟成は、彼が始めたことです。アンジェロの改革は「バリックの導入」だけにとどまりません。ブドウ畑においては、収穫量の調整や剪定、そして醸造に関しては温度管理が可能なステンレスタンクの導入など、ワイン造りのあらゆる段階で見直しが行われました。また、ブドウの出来が良くない年には量を減らし、生産そのものを取りやめてしまった年もあるほどです(1972、1984、1992)。
そんな完璧主義の彼が最もこだわるもののひとつに「コルク」があります。通常ワインに使われるコルクの長さは4センチから5センチですが、ガイヤのワインに使われるコルクは6センチと異例の長さを誇ります。そしてその産地は、シチリア島の北に位置するサルデーニャ島産のものと決まっています。「GAJA」の刻印を押されるコルクは様々な難関をクリアしなければなりません。まずサンプルの段階で、カビとコルク臭の元となるTCA(トリクロロアニゾール)のチェック、そして、納品時にもカビとTCA、そして残存湿度が入念にチェックされます。更に瓶詰め後、極めて低い可能性(0,5%)で不良品が出た場合にも、その契約が破棄されるという徹底ぶりを見せます。
ワールド・ワイドな視野はマーケティングにも伺えます。まず、ノーマルのバルバレスコの上にシングル・ヴィンヤード(単一畑)のバルバレスコ3種「ソリ・ティルディン」、「ソリ・サン・ロレンツォ」、「コスタ・ルッシ」を置き、バローロ地区に所有する畑では「スペルス」と呼ばれるバローロも造り、DOCGは計5アイテムとしました。また、バルバレスコの下に伝統品種のバルベラやドルチェットのワインをラインナップに入れ、価格帯の幅を広げました。更に1978年、伝統ある畑のネッビオーロを引き抜き、国際品種のカベルネ・ソーヴィニョンを植えました。それは周囲の人々を驚かせ、「ダルマージ(何てこった!)」と叫んだことから、カベルネ・ソーヴィニョン100%のワイン「ダルマージ」が生まれた逸話は有名です。
彼はまた、ピエモンテ以外の銘醸地にも興味を持ち、1994年にはトスカーナのモンタルチーノのカンティーナ「ピエーヴェ・サンタ・レスティトゥータ」を購入、1996年には、「サッシカイア」で有名なボルゲリに土地を購入し、「カ・マルカンダ」というカンティーナを開いてワインを造りだしています。
そして2000年、彼は業界を騒然とさせるニュースを発表しました。それは、イタリアワインの中で最高の評価を受けているシングル・ヴィンヤードのバルバレスコ3種の生産をやめ、1996年のヴィンテージよりランゲDOCの格付けで出荷する、ということでした。それにあわせて、「スペルス」もバローロを名乗らず、ランゲDOCの格付けで出荷されることとなりました。その真意は、ガイヤ家は代々複数の畑のブドウからバルバレスコを生産し、それがガイヤの中で最も重要なワインであり続けました。しかしながら、1960年代にシングル・ヴィンヤードのバルバレスコを造り出すと、今までのバルバレスコが下級の扱いを受けることになってしまいました。彼にはそれが我慢できず、ノーマルのバルバレスコのみをDOCGとして残し、スペルスを含むシングル・ヴィンヤードのワイン計4アイテムは、ランゲDOCでリリースすることになったというわけです。スペルスもソリ・ティルディンをはじめとする単一畑のワインも、当面のワイン造りに大きな変更はないとのことですが、それでも、「アンジェロが何も変えないわけがない」と期待するのは私だけでしょうか。
アンジェロ・ガイヤが行った偉業は数え上げればキリがありません。が、それらは「ガイヤ」の名を、そして「バルバレスコ」の名を世界の桧舞台に立たせる為の彼の策略であったことは、言うまでもありません。
余談では御座いますが、「シト・モレスコ」や「ロッシ・バス」につきましては、エーワインでは、取扱が御座いません。何故って???<(;
^ ー^) マイッタマイッタ。お飲みになる時には【ラベルをじっくりとご覧になって、自分はGAJAを飲んでいるんだぁと実感して】お召し上がり下さいね。って、レストランのシェフ方のお話で御座います。このワインを【この価格にしてウマイ!!!】と言っているワインショップは要注意なのか???どうなんでしょ。。。微妙だなぁ(^^*)
|